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平成25年度 情報教育 研究の手引
T 研究主題 

情報社会に主体的に生きる力を育む教育の研究と実践
‐教育の情報化の推進を通して‐

 U 研究主題のとらえ方

急速に発展する社会の情報化により、ICTを活用して膨大な情報を収集することが可能となり、様々な情報を編集、創造して発信することが容易になった。このように、誰もが、情報の受け手だけでなく送り手としての役割も担うようになり、日常生活にも大きな変化が見られる。
このような社会を主体的に生き抜いていくためには、大量の情報の中から取捨選択したり、情報の表現やコミュニケーションの効果的な手段として、コンピュータや情報通信ネットワークを適切に活用したりする能力が求められている。
新学習指導要領においては、情報教育及び教科指導におけるICT活用について一層の充実が図られた。指導に当たっては、小中学校間の連携を重視するとともに、学校教育全体を通した系統的・体系的な情報教育の推進を図らねばならない。
教育の情報化とは、児童生徒の情報活用能力の育成を目標とした情報教育、教科指導におけるICT活用、校務の情報化の三つの要素から構成されている。
情報活用能力の育成では、「情報活用の実践力」「情報の科学的理解」「情報社会に参画する態度」の3要素をバランスよく身に付けさせることが求められている。
教科指導におけるICT活用では、教員が授業のねらいを達成するために、ICTの特性を生かした活用によって授業改善を図ったり、児童生徒がICTを活用して学力を高めたりすることが目的であり、教員の活用指導力の向上が不可欠である。
一方、校務の情報化の目的は、効率的な校務処理とその結果生み出される教育活動の質の改善にある。よりよい教育を実現するために、必要な環境整備とシステムの適切な運用に努めなければならない。
これらのことを踏まえ学校教育の情報化を推進する取組を通して、ICTを活用したこれからの時代にふさわしい質の高い教育の創造を目指す。


V 研究のねらい

1 高度情報通信社会に主体的に対応できる情報活用能力の育成
コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段の特性を理解し、情報を適切に選択し活用していくための基礎的な資質を養うとともに、情報モラル等の情報社会に参画する態度と実践力を育てる。
2 ICTを活用した学習指導の工夫・改善
コンピュータ等や視聴覚教材を効果的に利用した学習指導の改善を行い、児童生徒一人一人の学力の充実を図る。
3 教員のICT活用指導力の向上
コンピュータ等を活用した授業実践や各種の校務処理を通じた校内研修を充実させ、ICT活用指導力の向上を図る。
W 留意事項

1 文部科学省「教育の情報化に関する手引」(H22.10)及び「教育の情報化ビジョン」(H23.4)を教育の情報化推進の指針とする。

2 各学校において、情報教育の全体計画を作成するとともに、児童生徒の発達の段階に応じてICTを活用した学習活動を位置付け、系統的な年間指導計画を作成する。

3 情報通信ネットワークを積極的に活用し、児童生徒が情報を共有したり、発信したりする学習活動を充実させる。その際、著作権やプライバシーの保護などについて、活動に応じて適切に指導する。

4 特別な支援を必要とする児童生徒の指導において、その障害の状態や発達の段階に応じてICTを積極的に活用することにより指導の効果を高める。

5 情報通信ネットワークの利用に当たっては、情報化の「影」の部分に留意し、児童生徒の人間性を重視する観点に立った指導を行い、情報に対する正しい判断力と情報モラルを育成するよう努める。

6 道徳の時間をはじめ、学校の教育活動全体を通して、児童生徒の発達段階や実態等を考慮し、家庭・地域との連携を図りながら、情報モラル教育の充実を図る。

7 ICTを活用した校務の情報化を推進する。その際、個人情報保護法等にのっとり、情報管理のためのガイドラインやセキュリティポリシーを作成し、コンピュータやメディアのセキュリティ対策を充実させ、情報漏えいやウィルス被害の防止の徹底を図る。

8 教育行政等と連携し、コンピュータ、教育用ソフトウェアやコンテンツ、校内LAN、電子黒板等の環境整備を進めるとともに、その活用研究を図る。

9 各学校における教育の情報化の推進体制を確立し、校内研修を充実させるとともに、各支部の研究組織や愛媛県総合教育センターとの連携を密にして、教育の情報化の推進を図る。

10 愛媛スクールネット(ESnet)の活用や、インターネット接続環境の改善を進め、教職員・児童生徒が情報手段を適切に利用できるよう研究する。

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